介護福祉士の役割と規定について

介護福祉士は、福祉に関する国家資格のひとつであり、社会福祉士及び介護福祉士法によって定められています。したがって、介護福祉士の仕事をするにあたっては、社会福祉士及び介護福祉士法に定められている規定について遵守しなければなりません。

 

例えば、社会福祉士及び介護福祉士法においては、誠実業務や秘密保持業務、信用失墜行為の禁止などの事項がありますので、介護福祉士はこれらの事項を守る必要があるのです。

 

介護福祉士の役割は、高齢者や障害のある人などに対して、その人が日常生活をスムーズに行うことができるように支援したり、家族のサポートを行ったりすることです。

 

このような介護福祉士の仕事を行う上で、さらにその利用者や家族へのサービスを向上させるとともに、高い倫理観をもって仕事をすることができるように、日本介護福祉士会においては倫理綱領をさだめています。このような倫理綱領では、プライバシーの保護を始めとして、専門的サービスの提供や後継者の育成など7つの項目を定めて、より良いサービス提供に寄与するようにしています。

 

このような介護福祉士が仕事をする上で重要な項目について、見ていきたいと思います。

 

(1) 誠実業務の項目
社会福祉士及び介護福祉士法において、介護福祉士は利用する人の尊厳を保持し、自立して日常生活を送ることができるように誠実に対応しなければならないということが定められています。

 

すなわち、利用者が主体となるような形で豊かな日常生活を送ることができるように真摯に向き合ってサポートする必要があることを定めているのです。

 

(2) 秘密保持義務の項目
介護福祉士の仕事を行った過程で知った秘密を守らなければならないという規定です。さらに、この規定は介護福祉士の仕事を辞めた後もそれらの秘密を漏らしてはいけないと定めています。 このような秘密保持に関しては倫理綱領にもプライバシーの保護という形で記載されており、重要な項目のひとつです。

 

このような秘密保持については、利用者や家族が安心してサポートをしてもらうために必要な項目です。介護福祉士の仕事の信用にも関わってきますので、たとえどんなに小さな内容であったとしても、利用者やその家族についての情報を漏えいしてはならないのです。

 

(3) 資質向上の責務の項目
介護福祉士は、時代の変化に適応して知識や技能を向上させていかなければならないというような資質向上に関しても定めがあります。 介護や福祉に関連する環境については、少子高齢化が加速していく中、刻々と変化している状況です。したがって、介護や福祉の現場で求められていることも、そのような変化に伴って、だんだんと変わっていきます。

 

介護福祉士は、そのようなニーズの変化にも柔軟に対応していく必要があります。そのために知識の拡充を行ったり技術の研さんを行うなど日々向上していく姿勢が求められているということなのです。

 

(4) 連携の項目
利用者やその家族を取り巻く環境においては、介護福祉士だけがサポートしているというわけではありません。医師や社会福祉士を始めとした様々な人が、日常生活をスムーズに行うことができるように支援しているという状況があります。そのようなそれぞれの支援を行う人との連携を円滑に行わなければならないという規定も定められているのです。

 

特に規定では認知症などの心身の状況その他の状況について連携をすることが定められており、そのような利用者に対して総合的に適切な支援を行うために連携していかなければなりません。

 

(5) 信用失墜行為の禁止の項目
介護福祉士は、その資格の信用を失墜させるようなことを規定によって禁じられています。

 

国家資格である介護福祉士は、世間からの注目度も高いため、不正などの行為によってその信頼を貶めてはいけないのです。介護福祉士だけではなく世間から信頼される仕事に関する国家資格においては、このような規定は当然のものとして定められています。

 

(6) 名称の使用制限の項目
介護福祉士は、名称独占の資格とされています。したがって、資格を持っている人のみが介護福祉士と名乗ることができるのです。
名称独占の資格に対して業務独占の資格というものもあります。業務独占の場合にはその資格を持っている人だけが、特定の行為を許されているということです。

 

福祉に関係する仕事の中には、このような名称独占と業務独占の両方の資格が存在しています。例えば、名称独占の仕事は介護福祉士以外にも社会福祉士や作業療法士などの仕事があります。これらの仕事は資格を持っている人だけが名乗ることができます。但し、資格をもっていない人が業務を行うことについては禁止されていません。名称独占なので、名乗ることができないということなのです。
一方、業務独占の仕事としては、医師や看護師、薬剤師の資格などがあります。これらの仕事は、業務を行うために必ず資格が必要となりますので、無資格で業務を行うことができないのです。